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弾性要素と収縮要素
■筋肉の力は「二つの要素」で生まれる 筋肉が力を発揮するとき、その内部では 収縮要素(Contractile Element:CE) 弾性要素(Elastic Components:SEC・PEC) という二つの仕組みが協調して働いています。 ◉収縮要素(Contractile Element) 筋原線維(アクチンとミオシン)の滑走によるいわゆる筋収縮そのもの。神経刺激によってカルシウムが放出され、アクチンとミオシンが結合して力を生み出す。主にコンセントリック収縮で強く働きます。 ◉弾性要素(Elastic Components) 筋腱複合体に含まれる弾性組織。 SEC(Series Elastic Component) :筋繊維と直列に存在(腱・筋節の弾性部分) PEC(Parallel Elastic Component) :筋膜や結合組織など、筋繊維と並行に存在これらは「ゴム」のように伸び縮みし、一時的にエネルギーを貯蔵して解放することで力を増幅します。 ■弾性要素の寄与はどのくらい大きいのか? 実際の運動では、 収縮要素よりも弾性要素が多

青柳貴宏
10月17日読了時間: 3分


爆発的パフォーマンスを生む鍵 ―予備緊張・マッスルスラック・RFD・RSIの関係―
■力は「出す前」から始まっている どんなスポーツ動作も、実際に動き出す前からすでに“勝負”は始まっています。投球、ジャンプ、スプリント、スイングなどのすべての爆発的な動作は、力を生み出す準備段階で結果が決まります。 この準備段階を理解するキーワードが、 予備緊張(Pre-tension) 、 マッスルスラック(Muscle Slack) 、そしてそれによって生まれる RFD(Rate of Force Development) と RSI(Reactive Strength Index) です。 ■マッスルスラック:力を出す前に存在する“たるみ” 「マッスルスラック」とは、 筋肉や腱に存在する“たるみ”や“遊び” のこと。 輪ゴムを弾く前に少し緩んでいると、引っ張り始めてから反応が遅れるのと同じで、筋肉もたるんでいる状態では力がすぐに伝わりません。 この「たるみ」を減らすことが、力発揮の速さ動作の効率を高めます。 ■予備緊張:たるみを消す“張りの準備” 予備緊張とは、 動作前に筋肉を軽く緊張させておくこと 。これによってマッスルスラックを消し、筋

青柳貴宏
10月16日読了時間: 3分


デプスジャンプとドロップジャンプの違い
ジャンプトレーニングの代表格として知られる「デプスジャンプ」と「ドロップジャンプ」。どちらも「高い位置から降りてすぐ跳ぶ」動作に見え混同してしまいそうですが、実は目的も効果もまったく違うトレーニングです。今回は、この2つの違いと、野球などの競技動作への応用について解説します...

青柳貴宏
10月10日読了時間: 3分
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