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学生スポーツ選手こそ「ピリオダイゼーション」と「ピーキング」を意識しよう

■ 漠然とトレーニングをしていませんか?

部活動やクラブでの練習は「毎日全力で取り組む」ことが美徳とされがちです。しかし、スポーツ科学の観点から言うと強度や内容を計画的に変化させなければ、成長は頭打ちになります。むしろ疲労が蓄積し、ケガやオーバートレーニングにつながる危険もあります。そこで重要になるのが「ピリオダイゼーション」と「ピーキング」という考え方です。


■ ピリオダイゼーションとは?

ピリオダイゼーション(Periodization)とは、長期的にトレーニングを計画し、段階的に負荷や内容を変化させる方法のこと。シーズンを見据えて「基礎 → 発展 → 試合期」のように期分けを行います。

典型的には:

  1. 準備期:基礎体力づくり(筋力・持久力・可動性)

  2. 強化期:競技に直結する筋力・パワー・スピードを重点強化

  3. 試合期:競技動作の精度やコンディショニング

  4. 移行期:休養・リカバリーと弱点補強

これにより「常に同じ刺激で停滞する」「ケガでシーズンを棒に振る」といったリスクを減らせます。


■ ピーキングとは?

ピーキング(Peaking)は、大事な大会や試合に最高のコンディションを合わせることです。

例えば陸上や野球の大事な大会に向けて:

  • 直前の2〜3週間は負荷を徐々に下げて疲労を抜く

  • 筋力やスピードの「鋭さ」を維持する短時間・高強度の練習を残す

  • 睡眠・栄養・メンタルを調整し、試合当日に100%発揮できるようにする

勝負どころに最高のパフォーマンスを持っていく技術がピーキングです。


■ 実践のヒント

  • 年間スケジュールを見て、大会から逆算して練習計画を立てる

  • 1週間の中でも「強い日」「軽い日」を交互にして、回復を組み込む

  • ケガ明けや試験期などは「強度を落としてでも継続する」ことを優先

  • 試合前は「疲労を抜きつつ、動きのキレを残す」工夫を


■ まとめ

「毎日がむしゃらに頑張る」ことは大事ですが、“計画性”は欠かせません

学生スポーツ選手こそ、ピリオダイゼーションとピーキングを意識してトレーニングの質を高め、大会を最高のコンディションで迎えましょう。

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