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ヒップロックとは何か? 競技動作に生きる“止める力”

■ ヒップロックの定義

「ヒップロック」とは、骨盤をしっかり“止める”ことでエネルギーを上半身へ伝える動作を指します。具体的には、

  • 片脚で接地した瞬間に股関節まわりを安定させ、骨盤を前方に突っ込ませない

  • その“止め”を起点に、体幹の回旋や上半身の動きに力を伝えるという考え方です。

簡単に言えば、「股関節でブレーキをかけてパワーを上に逃さず伝える」技術です。


■ なぜ重要なのか?(メカニズム)

運動の基本は「地面反力」=地面を押した力を体に返すことです。ただし、下半身がグラグラしていたり骨盤が前に流れてしまうと、力は上半身まで伝わらず“ロス”が生まれます。

ヒップロックは、踏み込んだ脚の股関節・膝・足首を一瞬で安定させることで、

  • 地面からの反力を骨盤で止め

  • 体幹の回旋・肩の動作に効率的に伝え

  • 最後に腕やバット・ラケットなどへエネルギーを流す

という「力の橋渡し」の役割を果たします。


■ 実際の競技動作での役立ち方

  • 野球投手:踏み込み脚の股関節でブレーキをかけると、骨盤が安定し、体幹回旋が強くなり球速が上がる。

  • 打撃(野球・テニス・ゴルフなど):軸足の股関節を“ロック”することで、下半身の回転力を逃さずバットやラケットに伝える。

  • 陸上短距離:接地ごとに股関節で力を“止める”ことで、ブレずに地面反力を推進力へ。

  • ジャンプ系スポーツ(バレー・バスケ):着地でヒップロックできると衝撃を吸収しつつ次の動作へ移れる。

👉 どの競技でも共通するのは、「動きを生み出す前に、一瞬しっかり止める」ことが力の伝達効率を高める


■ トレーニングでの意識

  • シングルレッグスクワット/ランジ:股関節でブレを止められるか意識

  • メディシンボールスロー(ステップイン):前脚で骨盤をロックしてから体幹回旋へ

  • スプリントドリル(Aスキップ):接地ごとに股関節で止める感覚を養う


■ まとめ

「ヒップロック」とは、骨盤を安定させて力を上半身に伝える“止める技術です。漠然と走ったり投げたりするだけではなく、止める→伝える→加速するの流れを意識できるかどうかで、パフォーマンスは大きく変わります。

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